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frown

当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。

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冬のはじまり ①

以前pixivに上げた、「夏の終わりシリーズ」のモブだったのに名前をつけちゃった秋人君。この子のシリーズが書きたくなった。
とりあえず始めちゃえという、見切り発車です。
大学名入りの蛍光色のジャンバーが渡される。
この色は、似合わない
鏡を見る度にため息が出るが、仕事だからそうも言ってられない。
同じジャンバーを着た他の職員と打ち合わせを終えると会場になっている教室へと向かった。
今日は、大学の学祭と、オープンキャンパスとが同時に行われている。
俺は文学部の説明の担当にされてしまっていた。
他の学部も、だいたい准教授あたりがやらされる仕事だから、まあ妥当な役回りなんだが、問題は、このスタッフジャンバーだ。
学祭の実行委員も同じのを着ている。
俺は、普段はスーツを着て、さらに眼鏡をすることで、なんとか誤魔化しているのだが、顔に年相応の威厳ってもんが欠けているらしい。
こういう蛍光色の服なんて着るとますますガキっぽく見えるのか、他の職員と一緒に歩いていても、何度か学生と間違えられていた。
「いやー、上條先生は本当に若く見えるからねえ。仕方ないですよ。」
慰めるように言う文学部の事務職員の口元が震えている。
「と、いうよりも本当に若いんだから。気にしないほうがいいですよ。」
経済学部の准教授の言葉に助けられると同時に、一番下っ端な自分の立場を思い出して、仏頂面をひっこめた。

学部の説明自体は入り口で学生が資料を渡しているし、普段の様子を映したDVDを流す時間もある。普段の講義に比べればそれほど大変ではないのだが、俺が自己紹介をした途端に、会場がざわついた。
またかよ。
「え、何歳なんだろうね」とか「先生なの?」とか、ヒソヒソと話す声が聞こえてくる。
去年もこうなったから、嫌だと言ったんだ。
まさか入学してもいない高校生やら、その保護者にチョークを投げつけるわけにもいかずに、我慢して説明を終えると、グッタリしていた。
大きな溜息すると、資料をまとめる。
プリントを整える手元に影が落ちているのに気づいて、顔を上げた。
「上條さん。こんにちは。」
顔を上げると、秋人が立っていた。
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