frown
当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。
冬のはじまり ③
- 2016/02/10 (Wed)
- エゴss |
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モブ秋人シリーズです。
秋の学祭のシーズンにあわせて書き始めたのに、放置してた。
何年越しに書いてんだか
こうなったらちまちま上げていこう
秋の学祭のシーズンにあわせて書き始めたのに、放置してた。
何年越しに書いてんだか
こうなったらちまちま上げていこう
構内を秋人と並んで歩いていると、何人かの学生の視線を感じた。
もっとも見返すと逸らされるのはいつもと同じなのだが。
なんなんだ?横に立っている秋人がでけえからか?
「秋人君ってさ、身長何センチあるんだ?」
思わず聞くと
「180cmです」
野分ほどじゃないけど、けっこうあるんだな。
俺ももう少し身長が欲しかったな、といまさら伸びるはずもないのに羨ましいと思いながら頭のてっぺんをじっと眺めた。
「あの、、」
「ん?」
「秋人君、じゃなくて、呼びすてでいいですから」
「あ、ああ、そのほうがいいのか?」
「はい。上條さんが嫌でなければ」
「わかった」
学祭真っ盛りの構内にはあちらこちらで学生が屋台のような店を出して食べ物を売っている。
ソースの焦げる香ばしい匂いのする方に顔をむけると、学生達が列を作っているのが見えた。
そういや秋人だって、食べ盛りだろうに、腹減ってないんだろうか。
「せっかく学祭もやってんのに、見て回らなくていいのか?」
「一人で来てますし。それに、文学部の見学の方が楽しいです。」
こいつも、本当に本の虫なのかもしれない。
「そういえば、上條さん、大学では眼鏡をかけているんですね」
「ああ」
「でも、普段ウチの店に来る時はかけてないですよね?」
不思議そうな顔で見られて、答えにつまる。
「んー、これはな言ってみれば、あれだ。仕事着みたいなもんだ」
「仕事着、ですか」
「俺は見た目があんまり良くないから、な」
自分でも貫禄とか威厳が足りないということは自覚してはいる。
「見た目って、」
呆れたように言われて、急に恥ずかしくなってきた。
「今の話、誰にも言うなよ」
「はい」
なんだか嬉しそうに笑われて、余計に恥ずかしくなりながら俺はずんずんと研究室の方へと進んだ。
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プロフィール
HN:
さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中