何の日 6月10日 2017

#何の日 ミルクキャラメルの日
「懐かしいな」
「ヒロさんも食べますか？」
「いらねぇ。あんまり好きじゃねぇし」
「美味しいですよ」
かすめるように唇を重ねる
「ね？」
「やっぱ甘すぎ…」
「もう一回試してみて下さい」
真っ赤な頬に手を添えてゆっくりと舌を絡めた
#1日1のわヒロ

何の日 6月9日 2017

#何の日 ポルノの日
「負けねぇからな」
キリリと眉を上げて宣言したヒロさんと互い違いに重なりあう
「無理しないで下さい」
「バカにすんな」
誘うように揺れる先端を咥えて吸い上げる
息苦しさと気持ち良さに追い上げられながら仲良く一緒にラストスパートをかけていった
#1日1のわヒロ

何の日 6月8日 2017

#何の日 ガパオの日
「これ食うの初めてだ」
「暑くなってきましたし、どうかなぁって」
「ふーん」
「どうですか？」
「美味い」
「ヒロさん、こういうのも大丈夫なんですね」
「つかお前の作った飯なら何でも好きだし」
「嬉しいです」
「…飯の話だからな」
「はい」
#1日1のわヒロ

何の日 6月7日 2017

#何の日 むち打ち治療の日
雪崩を起こした樹海の中から宮城教授を引き揚げる
「大丈夫ですか？」
「俺はもうダメだ…首が回らない」
「すぐ病院に」
「後は頼んだ」
「しっかりして下さい！」
「資料のコピー50部だから」
「しっかり仕事して下さい」
「上條冷たい〜」
#1日1のわヒロ

何の日 6月6日 2017

#何の日 楽器の日
「何年弾いてねぇと思ってんだよ」
「ダメですか？」
しょんぼりとした黒い目におされて鍵盤に手を伸ばす
指が覚えていた曲がしょっぱい記憶と一緒に流れ出す
「ヒロさん…」
最後の音の余韻とともに抱きしめられて
切なかった曲が甘く塗りかえられていく
#1日1のわヒロ

何の日 6月5日 2017

#何の日 老後の日
「起きて下さい」
寝ている顔にキスを落とす
「野分、心臓に悪ぃからその起こし方やめろ」
「おはようのキスをやめるんですか？」
「ジジイ相手にアホなことしてんじゃねぇって」
「ヒロさんは何歳になっても可愛いです」
「てめぇもそろそろ老眼鏡だな」
#1日1のわヒロ

何の日 6月4日 2017

#何の日 虫歯予防デー
「ちょっとみせて下さい」
「何を、んンッ」
唇が重なり舌が入りこむ
「ヒロさんのことは全て知っておきたいんです」
1本1本確かめるようになぞる動きに息が上がる
「大丈夫ですね」
「大丈夫じゃ…ねぇって」
甘ったるい笑顔に何もかも溶けていく
#1日1のわヒロ

何の日 6月3日 2017

#何の日 ケロミンの日
「カエル？」
「楽器なんですよ」
「へぇ」
「こうやって口を開くと音が出ます」
ド、レ、ミと歌う野分の声が響く
「本当に楽器なのか？」
「聞こえませんか？」
「お前の声しか聞こえねぇぞ」
「ヒロさんそれって」
「そういう意味じゃねぇ！」
#1日1のわヒロ

何の日 6月2日 2017

#何の日 イタリアワインの日
「でさー野分が言うんだって」
まさに事実は小説より奇なり
普段の辛口が嘘のような甘ったるい惚気話を聞きながらグラスを傾ける
「そういうところが好きなんだろう？」
「まあなー」
ヘラヘラと幸せそうな顔を眺めながら新しいワインを開けた
#1日1のわヒロ

何の日 6月1日 2017

#何の日 写真の日
「どーせ寝顔くらいしかないんでしょ」
「…」
「白衣の写真ありますよ」
「え？」
「ラインで送りましょうか？」
「じゃあ」
「ヒロさん！」
スマホを持つ手が後ろから掴まれる
「野分？！」
「先輩、何してるんですか」
「お前いいとこで来るよな」
#1日1のわヒロ