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frown

当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。

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無題

さるりさんには「届きそうで届かない何かがあった」で始まり、「緑が目に眩しかった」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば8ツイート(1120字程度)でお願いします。
#書き出しと終わり
shindanmaker.com/801664


①届きそうで届かない何かがあった
「もう少しなんだけど」
手を伸ばしてジャンプしても、俺の指先は虚しく空を切るばかりだった。
「野分」
「ヒロさん!」
「お前、さっきから何してんだ」
「あの木の枝にひっかかっているんです」
公園の木を2人で見上げる
「どこ?」
「あの葉っぱの間です」
②「俺からは見えねぇけど」
「取れないかな」
腕を目一杯伸ばして飛び上がってみる
「ガキかよ」
「無理ですね」
「つか何があるんだよ」
「あ、いいものがあった」
落ちていた細長い枝を手にもう一度飛んでみる
「取れそうか?」
呆れていたヒロさんも気になりだしたのか、じっと見守っている
③カツン、と枝に手応えがあった
「当たった」
「どれ?」
「危ないですよ」
枝を持ってもう一度飛び上がる。ガサッと大きく枝が揺れ、ひっかかっていたそれがヒロさんめがけて落ちてきた
「うわっ!」
「大丈夫ですか?」
「コレって…」
ヒロさんが足元に転がったペットボトルロケットを拾い上げた
④「なんでまた」
「どこから飛んできたんでしょうね」
飛ばしている人も探している人も見当たらない
「どうすんだよコレ」
2人でロケットを見つめていると、出会った日のことが鮮やかに浮かんできた
泣いていたヒロさんの顔も
その瞬間、胸の中に溢れ出した想いも
あの日から俺の世界は変わった
⑤「ヒロさん…」
溢れかえって流れ出した衝動のままにヒロさんの手をギュッと握りしめる
「アホなことすんな!」
「痛ッ」
思いっきり手を振り払われて、おまけにロケットで殴られてしまった
それでも
「行くぞ!」
ロケットをそっと地面に置いたヒロさんの顔は真っ赤になっていた
⑥ひょっとしてヒロさんも、あの出会った日のことを思い出しているんだろうか
「なんだか懐かしかったですね」
そう言った途端、ヒロさんがギロリと俺を睨みつけた
「いいか野分、あの時の俺はもういない。お前も忘れろ」
「そんな」
「うるせぇ。あんな情けねぇ姿をいつまでも覚えてんじゃねー」
⑦俺は情けないだなんて思ったことはないけれど、ヒロさんにとっては違うみたいだ
「だいたいお前が言ったんだろ」
「え?」
「その…なんだ…俺には笑っていて欲しいとかなんとか」
「はい」
そうだ
ヒロさんにはいつだって笑っていて欲しい
それに、二度と俺以外の人のせいで泣いて欲しくもない
⑧「わかったか?」
「はい!ヒロさんは泣いても笑っても可愛いです」
「そういうことじゃねぇだろ」
なぜかがっくりと肩を落としたヒロさんと並んで歩きながら、よく晴れた空を見上げる
ヒロさんがいる世界は今日も輝いている
「俺、幸せです」
「…お前だけじゃねぇっての」
緑が目に眩しかった
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プロフィール

HN:
さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中

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