frown
当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。
恋の病
---------津森さんを考える--------
っつ、、」
マジで飲みすぎた。ガンガンと割れるように痛い頭を持て余しながら目を開けると、そこは
「ここ、、、どこ?」
全く知らない部屋だった。
隣で寝ているのは、、、誰だ?
とりあえず女、だな。髪の毛長いし。
ベッドの上に身体を起こして昨晩の記憶をたどる。
仕事が終わってから、一人で飲みに行った店でたまたま知り合いのナースに会って、、。
もう一度隣の女を見る。
ああ、じゃそいつか。
納得。
でも、よく見たら俺、昨日の服着たまんまだな。隣の女もパジャマだし。
何もしなかった、、か。
いや、違うな。
何もできなかったんだ。きっと。
男の身体はけっこーメンタルに直結してる。
そんなこと医者じゃなくても知ってる。
newpage]
「悪いねー。」
親切なその女は朝のコーヒーを淹れてくれた。
「どーいたしまして。」
パジャマのままコーヒーを渡してくれたその表情は怒っているわけではないようだ。
「泊めてもらった上にコーヒーまでもらって、マジ惚れちゃいそうだよー。」
そう言ってニッコリ笑ったら、女も笑顔で言った。
「嘘つき。」
朝の爽やかなキッチンで笑顔の男女の間に流れるトンデモナク冷たい空気。
「えっと、なんで嘘と思うのかな?」
女は煙草を吸いながら言った。
「だって津森先生ってば好きな人いるでしょ。」
吐き出された言葉は煙草の煙と一緒に俺の目の前をゆらゆらと漂う。
何を根拠にそんなことを言うのだろう。何か酔った勢いで口に出したことでもあったんだろうか。ヤベー全く思い出せない。
そんなことを一瞬で考えて、出た言葉は
「へっ?」
我ながら情けない。上手く切り返せなかった。
「やっぱり。飲み方からおかしかったもんね。」
どうやら俺が自爆したわけではなく、様子から察したらしい。この女、鋭い。
「へぇー、そんな風に見えるんだ俺って。」
もしかして。
煙草に火をつけている女の目を見た。
「なんとなくね。」
胸の奥がチリッと痛んだ。
俺、態度には出ないハズなのになー。他人に見られて気づかれてるようじゃダメだな。
「大丈夫。なんとなく気づいただけだから。」
俺の気持ちを見透かすように言われた。
思わずテーブル越しに顔を寄せて
「君って、いい女だね。」
と言うと、深く吸った煙草の煙を思いっきり吹きかけられた。
「こーゆーのは都合のいい女って言うのよ、先生。」
「そんなことないって。本当にいい女だって思ってるよー。」
コーヒーを口にすると、いい香りがした。
「先生ってさ、好きな子には優しくしないでしょ?どーでもいい女には優しいのにね。」
煙草を消した女は立ち上がりながらそう言った。
「もう仕事に行くから、先生も帰ってね。」
俺は笑顔で部屋から追い出された。
[newpage]
薬を飲んだけど、まだ頭が痛い。そのせいでなんとなく不機嫌なのを野分に気づかれた。
「どうしたんですか、先輩?」
相変わらずの忠犬キャラだ。コイツは本当にいい後輩だよ。
「ん、二日酔いー。頭が痛い。」
「大丈夫ですか?」
「たいしたことねーよ。病気じゃねーし。お前、今日はもうあがるんだろ?」
「はい。」
帰りがけに心配してくれるのは嬉しいけど、お前も早く帰って休めよ。顔が疲れてんぞ。
「ほら、帰れるときには帰っておけ。」
「じゃあ、、。お疲れ様でした。」
廊下を歩いていく後姿からは疲れが滲み出ている。
病室に向かう途中、廊下の窓から外を見ると黒くて長い野分の姿が見えた。
エライ勢いで走ってるなあ、野分。
疲れてんのに。
野分の走っていく先に視線をやると、見覚えのある姿があった。
ああ、なるほどな。そりゃあ全力疾走だろうな。
かわいいかわいいヒロさん、か。
俺は立ち止まったまま、窓の外から目が離せなかった。
[newpage]
*********
「草間先生。」
また、呼び出されてる。
野分は研修医の分際で患者にも病院関係者にも人気がある。
そりゃそーか。
長身イケメンの外見で、性質は温厚。
誰にでも優しい。
「いい彼氏」「いい旦那」「いいパパ」
どれにでもなれそうだ。
「お前また告られたろ?」
「いえ、断りましたから。」
それなのに、仕事ばかりで浮いた噂が立たない。
お前、大丈夫か?
俺が言うのもなんだけど、多少は遊ぶ暇もあるだろうに。
そんな流れで話を聞けば、答えは簡単だった。
「好きな人がいるんです。」
なるほどね。
そのうちに分かったことは
「一緒に住んでいるんです。」
それはそれは、羨ましいことで。
「本当にかわいいんです。」
野分の大好きな大好きなその子は見たことないけど、話を聞くと小さくて華奢で可愛らしいタイプのようだ。
野分とはお似合いだな。
でもな、野分。この仕事は本当に私生活を侵食する。
お前の彼女は大丈夫なのかよ。
そう思っていた矢先だった。
俺は初めて野分の好きな人に会った。
これが、『かわいい恋人』
たしかに野分より背が低い。身体つきはかなり細い。色は白い。髪の毛は薄茶色でサラサラしてて、大きな茶色の瞳は少し垂れ目。
でも、俺を見ているその表情は、すっげー仏頂面だぞ。
言葉遣いも荒いし。なんか怒りっぽい人だ。
野分の『かわいい恋人』は野分より年上の気難しい雰囲気の「男」だった。
「野分、ヒロさんとかのどこがかわいいんだよ。」
「全部です。」
恋の病はお医者様でも草津の湯でも治せない、とはよく言ったものだ。
[newpage]
『私と仕事、どっちが大事なの』
なんでその二つを比べることができるのか。
なんで自分中心なんだ。
マジ、ありえない。
どんな仕事も仕事である以上は責任がある。それに加えて、医者である俺たちが扱っているものは、命だ。
女との約束とは比べられない。答えは最初から決まっている。
俺の恋人は去って行った。
「野分さー、ヒロさんと付き合ってどれ位?」
「えっと、俺が18歳の時からなんで、何年かなあ。」
「マジかよ。」
長くねえか?
「飽きねーの?」
「ちっとも。」
いや、即答すぎる。コンマ何秒も悩まなかったぞコイツ。
「なんで?」
「なんでって、ヒロさんだからです。」
聞くんじゃなかった。
「それに長いといえば長いですけど、俺たち付き合い始めた頃も、今も、二人でゆっくり会えるような時間はあまりないんです。」
そう言った野分の顔は一瞬さみしそうになった。
こいつは暇さえあれば頭の中はヒロさんだ。
お互い忙しい仕事で、職種も違うから、会うのも大変か。
頭に浮かぶのはあの日の姿。
「俺の野分に気安く触ってんじゃねーよ!」
そう言って俺の頭にボストンバッグを振り下ろしたあの人の、顔。
まあ、俺が怒らせたんだけどな。
歯痒いというか、見てられないんだよな、あの人。
野分があの人のことしか考えてないのは笑える位のレベル。
それなのに、あんなに必死になってんだもんな。
野分と俺がくっつくとかって思っちゃってさ、大学の助教授のくせして、バカじゃねーの。
だから、ついつい。
顔を見ると、野分とのことが不安になるような言葉をワザと言う。
親切な先輩の言葉という衣をつけて、差し出し、耳に入れる。
俺の言葉に傷ついて、それを必死に隠そうとする、あの人の顔が見たくて。
一瞬揺れる瞳、微かに震える唇、強がる声。
きっと野分にしか見せない本当の顔。
それを見るために。
ああ、そうか。
この人のこういうところが
『かわいい』のか。
かわいいヒロさん、か。
************
[newpage]
廊下の窓から見える二人の姿はもう見えなくなってしまった。
それなのにまだ、ボンヤリと立っていた。
「津森先生。」
振り向くと外科のナースが立っている。
「なに?」
「二日酔い、治りましたか?」
イタズラっぽく笑いながら聞かれて、、、思い出した。
今朝の女か。ナース服だとまた違うねー。
「今朝はどーも。また一緒にコーヒー飲みたいね。」
ニッコリ笑うと
「やっぱり、先生はどーでもいい女には優しいね。」
と返された。
そのまま一緒に廊下を歩いていきながら言う。
「好きな子にも優しくしてあげなよ。」
俺、ナースの誰かに意地悪してたっけ。
「あのさ、それってなんなのかな?俺、そんなことした覚えも、言った覚えもないんだけど。」
すると呆れた顔で言った。
「ボストンバッグで頭殴られて、外科に来たのを忘れたの?」
思わず、後頭部を押さえた。
「あれ、好きな子に意地悪したせいでしょ。」
そう言うと、
「誰にも言わないよ。」
クスクス笑いながら外科病棟の方へ歩いて行ってしまった。
、、、、、やられた。
気がつくと小児病棟に着いていた。
仕事に私情を挟まないのが俺の信条、集中。
そーいえばあの人に「野分を精神的に縛りすぎてる」って言ったこともあったな。なーに言ってんだろな俺。
今ならわかる。
あの人は束縛なんてしていない。
野分が想ってしまっているだけだ。自分でもどうしようもなく。
そして、、多分、、、俺も。
痛む頭を振ると、微かに残る二日酔いも、余計な考えも全てを消した。
俺は病室に入っていった。
仕事だ。
「具合はどーかなー?」
fin
2014.6.27 pixiv投稿
マジで飲みすぎた。ガンガンと割れるように痛い頭を持て余しながら目を開けると、そこは
「ここ、、、どこ?」
全く知らない部屋だった。
隣で寝ているのは、、、誰だ?
とりあえず女、だな。髪の毛長いし。
ベッドの上に身体を起こして昨晩の記憶をたどる。
仕事が終わってから、一人で飲みに行った店でたまたま知り合いのナースに会って、、。
もう一度隣の女を見る。
ああ、じゃそいつか。
納得。
でも、よく見たら俺、昨日の服着たまんまだな。隣の女もパジャマだし。
何もしなかった、、か。
いや、違うな。
何もできなかったんだ。きっと。
男の身体はけっこーメンタルに直結してる。
そんなこと医者じゃなくても知ってる。
newpage]
「悪いねー。」
親切なその女は朝のコーヒーを淹れてくれた。
「どーいたしまして。」
パジャマのままコーヒーを渡してくれたその表情は怒っているわけではないようだ。
「泊めてもらった上にコーヒーまでもらって、マジ惚れちゃいそうだよー。」
そう言ってニッコリ笑ったら、女も笑顔で言った。
「嘘つき。」
朝の爽やかなキッチンで笑顔の男女の間に流れるトンデモナク冷たい空気。
「えっと、なんで嘘と思うのかな?」
女は煙草を吸いながら言った。
「だって津森先生ってば好きな人いるでしょ。」
吐き出された言葉は煙草の煙と一緒に俺の目の前をゆらゆらと漂う。
何を根拠にそんなことを言うのだろう。何か酔った勢いで口に出したことでもあったんだろうか。ヤベー全く思い出せない。
そんなことを一瞬で考えて、出た言葉は
「へっ?」
我ながら情けない。上手く切り返せなかった。
「やっぱり。飲み方からおかしかったもんね。」
どうやら俺が自爆したわけではなく、様子から察したらしい。この女、鋭い。
「へぇー、そんな風に見えるんだ俺って。」
もしかして。
煙草に火をつけている女の目を見た。
「なんとなくね。」
胸の奥がチリッと痛んだ。
俺、態度には出ないハズなのになー。他人に見られて気づかれてるようじゃダメだな。
「大丈夫。なんとなく気づいただけだから。」
俺の気持ちを見透かすように言われた。
思わずテーブル越しに顔を寄せて
「君って、いい女だね。」
と言うと、深く吸った煙草の煙を思いっきり吹きかけられた。
「こーゆーのは都合のいい女って言うのよ、先生。」
「そんなことないって。本当にいい女だって思ってるよー。」
コーヒーを口にすると、いい香りがした。
「先生ってさ、好きな子には優しくしないでしょ?どーでもいい女には優しいのにね。」
煙草を消した女は立ち上がりながらそう言った。
「もう仕事に行くから、先生も帰ってね。」
俺は笑顔で部屋から追い出された。
[newpage]
薬を飲んだけど、まだ頭が痛い。そのせいでなんとなく不機嫌なのを野分に気づかれた。
「どうしたんですか、先輩?」
相変わらずの忠犬キャラだ。コイツは本当にいい後輩だよ。
「ん、二日酔いー。頭が痛い。」
「大丈夫ですか?」
「たいしたことねーよ。病気じゃねーし。お前、今日はもうあがるんだろ?」
「はい。」
帰りがけに心配してくれるのは嬉しいけど、お前も早く帰って休めよ。顔が疲れてんぞ。
「ほら、帰れるときには帰っておけ。」
「じゃあ、、。お疲れ様でした。」
廊下を歩いていく後姿からは疲れが滲み出ている。
病室に向かう途中、廊下の窓から外を見ると黒くて長い野分の姿が見えた。
エライ勢いで走ってるなあ、野分。
疲れてんのに。
野分の走っていく先に視線をやると、見覚えのある姿があった。
ああ、なるほどな。そりゃあ全力疾走だろうな。
かわいいかわいいヒロさん、か。
俺は立ち止まったまま、窓の外から目が離せなかった。
[newpage]
*********
「草間先生。」
また、呼び出されてる。
野分は研修医の分際で患者にも病院関係者にも人気がある。
そりゃそーか。
長身イケメンの外見で、性質は温厚。
誰にでも優しい。
「いい彼氏」「いい旦那」「いいパパ」
どれにでもなれそうだ。
「お前また告られたろ?」
「いえ、断りましたから。」
それなのに、仕事ばかりで浮いた噂が立たない。
お前、大丈夫か?
俺が言うのもなんだけど、多少は遊ぶ暇もあるだろうに。
そんな流れで話を聞けば、答えは簡単だった。
「好きな人がいるんです。」
なるほどね。
そのうちに分かったことは
「一緒に住んでいるんです。」
それはそれは、羨ましいことで。
「本当にかわいいんです。」
野分の大好きな大好きなその子は見たことないけど、話を聞くと小さくて華奢で可愛らしいタイプのようだ。
野分とはお似合いだな。
でもな、野分。この仕事は本当に私生活を侵食する。
お前の彼女は大丈夫なのかよ。
そう思っていた矢先だった。
俺は初めて野分の好きな人に会った。
これが、『かわいい恋人』
たしかに野分より背が低い。身体つきはかなり細い。色は白い。髪の毛は薄茶色でサラサラしてて、大きな茶色の瞳は少し垂れ目。
でも、俺を見ているその表情は、すっげー仏頂面だぞ。
言葉遣いも荒いし。なんか怒りっぽい人だ。
野分の『かわいい恋人』は野分より年上の気難しい雰囲気の「男」だった。
「野分、ヒロさんとかのどこがかわいいんだよ。」
「全部です。」
恋の病はお医者様でも草津の湯でも治せない、とはよく言ったものだ。
[newpage]
『私と仕事、どっちが大事なの』
なんでその二つを比べることができるのか。
なんで自分中心なんだ。
マジ、ありえない。
どんな仕事も仕事である以上は責任がある。それに加えて、医者である俺たちが扱っているものは、命だ。
女との約束とは比べられない。答えは最初から決まっている。
俺の恋人は去って行った。
「野分さー、ヒロさんと付き合ってどれ位?」
「えっと、俺が18歳の時からなんで、何年かなあ。」
「マジかよ。」
長くねえか?
「飽きねーの?」
「ちっとも。」
いや、即答すぎる。コンマ何秒も悩まなかったぞコイツ。
「なんで?」
「なんでって、ヒロさんだからです。」
聞くんじゃなかった。
「それに長いといえば長いですけど、俺たち付き合い始めた頃も、今も、二人でゆっくり会えるような時間はあまりないんです。」
そう言った野分の顔は一瞬さみしそうになった。
こいつは暇さえあれば頭の中はヒロさんだ。
お互い忙しい仕事で、職種も違うから、会うのも大変か。
頭に浮かぶのはあの日の姿。
「俺の野分に気安く触ってんじゃねーよ!」
そう言って俺の頭にボストンバッグを振り下ろしたあの人の、顔。
まあ、俺が怒らせたんだけどな。
歯痒いというか、見てられないんだよな、あの人。
野分があの人のことしか考えてないのは笑える位のレベル。
それなのに、あんなに必死になってんだもんな。
野分と俺がくっつくとかって思っちゃってさ、大学の助教授のくせして、バカじゃねーの。
だから、ついつい。
顔を見ると、野分とのことが不安になるような言葉をワザと言う。
親切な先輩の言葉という衣をつけて、差し出し、耳に入れる。
俺の言葉に傷ついて、それを必死に隠そうとする、あの人の顔が見たくて。
一瞬揺れる瞳、微かに震える唇、強がる声。
きっと野分にしか見せない本当の顔。
それを見るために。
ああ、そうか。
この人のこういうところが
『かわいい』のか。
かわいいヒロさん、か。
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廊下の窓から見える二人の姿はもう見えなくなってしまった。
それなのにまだ、ボンヤリと立っていた。
「津森先生。」
振り向くと外科のナースが立っている。
「なに?」
「二日酔い、治りましたか?」
イタズラっぽく笑いながら聞かれて、、、思い出した。
今朝の女か。ナース服だとまた違うねー。
「今朝はどーも。また一緒にコーヒー飲みたいね。」
ニッコリ笑うと
「やっぱり、先生はどーでもいい女には優しいね。」
と返された。
そのまま一緒に廊下を歩いていきながら言う。
「好きな子にも優しくしてあげなよ。」
俺、ナースの誰かに意地悪してたっけ。
「あのさ、それってなんなのかな?俺、そんなことした覚えも、言った覚えもないんだけど。」
すると呆れた顔で言った。
「ボストンバッグで頭殴られて、外科に来たのを忘れたの?」
思わず、後頭部を押さえた。
「あれ、好きな子に意地悪したせいでしょ。」
そう言うと、
「誰にも言わないよ。」
クスクス笑いながら外科病棟の方へ歩いて行ってしまった。
、、、、、やられた。
気がつくと小児病棟に着いていた。
仕事に私情を挟まないのが俺の信条、集中。
そーいえばあの人に「野分を精神的に縛りすぎてる」って言ったこともあったな。なーに言ってんだろな俺。
今ならわかる。
あの人は束縛なんてしていない。
野分が想ってしまっているだけだ。自分でもどうしようもなく。
そして、、多分、、、俺も。
痛む頭を振ると、微かに残る二日酔いも、余計な考えも全てを消した。
俺は病室に入っていった。
仕事だ。
「具合はどーかなー?」
fin
2014.6.27 pixiv投稿
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プロフィール
HN:
さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中
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