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frown

当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。

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「純愛を持って旅に出よう」

純愛エゴイスト、読んだことのない方はぜひ読んでみて下さい。両親揃っている高校生風間野分(学ラン着用)と女とつきあってたりする中條弘樹がいます。純情のヒロさんより甘めで男とつきあうのは初めてな弘樹さんと、草間より少し黒い風間のラブストーリー。小説ですが挿絵は春菊先生!
GWのお供に

という呟きをツイッターでしたのが2017年4月
そこからいろいろな方とともに作った「純愛を持って旅に出よう」キャンペーン
素敵なポスターはエゴらくのしのさんのサイトにあります。こちらにも私の書いた文字部分を置くことにしました。

駅のホームで時計を見つめる。
出発前の緊張感は新しい本の表紙をめくる瞬間のように期待と不安が入り混じる。
爽やかな風をまとってホームに停まった電車に一人乗りこむ。シートに腰をおろし、ガタンと大きく震えてからゆっくりと動き出した電車の揺れに身を任せる。心地よいリズムに合わせて高鳴る鼓動と膨らむ期待を抱きしめながら窓の外の景色を眺める。
進む先にあるものは自分の思った通りのものなのか、それとも予想以上のものなのか。
旅と読書はよく似ている。
思い切って踏み出したその先には、未だ見ぬ新たな自分自身が待っている。

さあ、純愛を持って旅に出よう。





「なんなんだ、コレは…」
渡された雑誌をぐしゃりと握り潰す。見開きページを贅沢に使って『純愛を持って旅に出よう』というタイトルの文章に俺の写真がでかでかと添えられている。
「なかなかよくできてるだろ」
「何がよくできてるだ!丸川の読書推進キャンペーンって言ったからしかたなく撮影に協力してやったってのに。俺を騙したのか」
最近の若い人はあまり電車で本を読まなくなったからと、井坂さんに直接頼まれて断り切れずに電車に座って本を読むシーンを撮ったのが先月。
それがどうしてこんなことに。
「だからキャンペーンだ。丸川と鉄道会社の」
「いや鉄道会社はいい。問題は俺の持ってる本だ」
撮影で使ったのは秋彦の本だったのに、写真の俺が手にしているのは秋川弥生名義のピンクな本に変わっている。
「最近の技術はすごいな」
素知らぬ顔で煙草の煙を吐いた秋彦の襟元を掴んだ。
「おいバカ彦。この写真、この雑誌にしか載ってねぇだろうな?」
旅行専門のこの雑誌なら野分に見つかる心配は少ないかもしれない。
「雑誌掲載はここだけだ」
「そうか」
ふぅっと息を吐く。それならこの辺の本屋で売ってる分を買い占めたら、野分には気づかれずにすむかもしれない。
よし、善は急げだ。
「帰る」
玄関に向かった俺の背中を秋彦の声が追ってきた。
「弘樹、ポスターは持っていかないのか?」
「…ポスター?」
「さっきの写真、ポスターになってるんだが、言わなかったか?」
「聞いてねぇよ!!!」

『純愛を持って旅に出よう』キャンペーン絶賛開催中
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さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中

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