何の日 6月19日 2017

#何の日 ロマンスの日
「嫌だ」
「上條しかいないんだって」
「なんでドレス」
「しかたねーじゃん男しかいないんだからさ」
「せめて王子役の方が」
「王子は宇佐見に決まったし」
「なんでだよ」
「弘樹、諦めなよ」
「秋彦…覚えてろよ。いや忘れろ」
「どっち？」
#1日1のわヒロ

何の日 6月18日 ２０１７

#何の日 おにぎりの日
「なんでおにぎりって美味いんだろうな」
「そうですね」
「同じ米なのに不思議だよな」
「俺はヒロさんと一緒に食べるご飯は何でも美味しいです」
「そーゆーこと聞いてんじゃねぇって」
「本当のことです」
赤くなった頬についた米粒に手を伸ばした
#1日1のわヒロ

何の日 6月17日 2017

#何の日 おまわりさんの日
「ヒロさん」
「ん？」
「煙草の匂いがします」
「犬みてぇなことすんな」
殴ろうとした手を掴まれて
「タイホします」
カチャリと冷たい感触があたる
「お前、何して」
「ゆっくりと話を聞かせて下さい」
笑顔に抱き上げられて長い夜が始まる
#1日1のわヒロ

何の日 6月16日 2017

#何の日 和菓子の日
「ヒロさんどれにしますか？」
「つか2人でこんなに食い切れねぇだろ」
「どれも美味しそうですよ」
「誰にもらったんだ？」
「お母さんです」
「はぁっ！？ババァ何しに来やがった」
「俺に会いに」
「俺に断りもなく」
「ヒロさん」
「喜ぶな！」
#1日1のわヒロ

立ち別れ

転勤になった蛍汰さんへ書いたものです。

2017.6.16

何の日 6月15日 2017

#何の日 生姜の日
ひょこんと後ろから覗きこむ姿に口元が緩む
「いい匂いだな」
「もうすぐできますよ」
「生姜焼き？」
「はい」
「好きだ」
「…」
不意打ちに手を止めて振り返る
「皿はこれでいいか？」
両手にお皿を持ったヒロさんを抱きしめて早く食べたいと呟いた
#1日1のわヒロ

何の日 6月14日 2017

#何の日 キスデー
「こんな所で」
「誰も来ませんよ」
「そういう問題じゃねぇ」
むうっと尖る唇を塞ぐ
ドアの向こうから聞こえる音にビクリと震える身体をぴたりと合わせる
「やめろって」
「騒ぐと困るのはヒロさんですよ」
睨みつける瞳に煽られてもっと深くキスをした
#1日1のわヒロ

何の日 6月13日 2017

#何の日 鉄人の日
「ヒロさん」
数々のバイトで鍛えられた身体にも
「疲れてんだから寝ろよ」
「無理です」
「バカなこと言ってんじゃねぇ」
「ヒロさんのせいです」
会えない時間をぶつけるように与えられる熱にも
「しつこいって」
いつだって俺は勝てる気がしない
#1日1のわヒロ

何の日 6月12日 2017

#何の日 恋人の日
「他にわからないことはねぇのか？」
あります
「…はい」
確かめたいけれど聞くのが怖くて
「そっか。もうバイトの時間か？」
そっと手を伸ばして触れてみる
「もう少し大丈夫です」
揺れる瞳を覗きこめばわかるのだろうか
俺はあなたの恋人ですか？
#1日1のわヒロ

何の日 6月11日 2017

#何の日 麺の日
「お前まだ悩んでんのか？」
「スミマセン」
「ったく。俺が醤油にしてやるから、お前は味噌にしたらいいだろ」
「え？」
「俺の醤油を分けてやるよ」
「いいんですか？」
「全部食うなよ」
「ありがとうございます」
「たかがラーメンで大袈裟だっての」
#1日1のわヒロ