frown
当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。
カテゴリー「エゴ 140ss」の記事一覧
- 2024.11.25
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- 2016.11.22
終わりよければ (カウントダウン 終)
- 2016.11.21
カウントダウン 21
- 2016.11.21
カウントダウン 20
- 2016.11.21
カウントダウン 19
- 2016.11.19
カウントダウン 18
- 2016.11.18
カウントダウン 17
- 2016.11.17
カウントダウン 16
- 2016.11.15
カウントダウン 15
- 2016.11.15
カウントダウン 14
- 2016.11.14
カウントダウン 13
終わりよければ (カウントダウン 終)
- 2016/11/22 (Tue)
- エゴ 140ss |
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「ヒロさん」
聞きたかった声がする。
「ヒロさん」
優しく掴まれた肩が温かい。
まるで陽だまりのようだ。俺はこのままずっとこの気持ち良さの中に浸っていたいと心から願った。それなのに、
「起きて下さい!」
やけに切羽詰まった声とともにゆさゆさと肩を揺さぶられた。
「んー」
重い目蓋を渋々開ける。すると、それを待っていたかのように唇が塞がれた。
「んっ??」
ぱちぱちと目を瞬かせる。
つるりと軽く舌を忍ばせてから、ちゅっと吸い上げるように離れていった唇を目で追う。
「ああ、よかった。間に合いました」
嬉しそうな声という黒い瞳に、眠っていた頭がようやく動き出す。
「お前、何を」
こいつに問いただしたいことがあった。どうして連絡もなく帰ってきたのか、とか、仕事は大丈夫なのか、とか、この前、腕を組んでいた子は誰なのか…とか。それこそ、山ほどあった。だけど俺の身体をぎゅうっと抱きしめる腕の力に、ぴたりと重なった胸から響く音に、首すじに落とされる熱い吐息を感じて、そんなことはもうどうでもよくなってしまう。
俺は、きっと病気なんだ。
「お誕生日おめでとうございます」
「ん」
広い背中に腕をまわす。
聞きたかった声がする。
「ヒロさん」
優しく掴まれた肩が温かい。
まるで陽だまりのようだ。俺はこのままずっとこの気持ち良さの中に浸っていたいと心から願った。それなのに、
「起きて下さい!」
やけに切羽詰まった声とともにゆさゆさと肩を揺さぶられた。
「んー」
重い目蓋を渋々開ける。すると、それを待っていたかのように唇が塞がれた。
「んっ??」
ぱちぱちと目を瞬かせる。
つるりと軽く舌を忍ばせてから、ちゅっと吸い上げるように離れていった唇を目で追う。
「ああ、よかった。間に合いました」
嬉しそうな声という黒い瞳に、眠っていた頭がようやく動き出す。
「お前、何を」
こいつに問いただしたいことがあった。どうして連絡もなく帰ってきたのか、とか、仕事は大丈夫なのか、とか、この前、腕を組んでいた子は誰なのか…とか。それこそ、山ほどあった。だけど俺の身体をぎゅうっと抱きしめる腕の力に、ぴたりと重なった胸から響く音に、首すじに落とされる熱い吐息を感じて、そんなことはもうどうでもよくなってしまう。
俺は、きっと病気なんだ。
「お誕生日おめでとうございます」
「ん」
広い背中に腕をまわす。
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カウントダウン 21
- 2016/11/21 (Mon)
- エゴ 140ss |
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鼻先をくすぐる香りに目を開ける
「…え?」
もたれかかる茶色の髪の毛がさらりと揺れる
心地よい温もりに嬉しくなった直後、時計を見て固まった
「ヒロさん」
「んー」
ああ、寝ぼけた顔も可愛い
けれど今はそれどころじゃない
「起きて下さい!」
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 21
「…え?」
もたれかかる茶色の髪の毛がさらりと揺れる
心地よい温もりに嬉しくなった直後、時計を見て固まった
「ヒロさん」
「んー」
ああ、寝ぼけた顔も可愛い
けれど今はそれどころじゃない
「起きて下さい!」
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 21
カウントダウン 20
- 2016/11/21 (Mon)
- エゴ 140ss |
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「ただいま」
でかいスニーカーがある
美味そうな匂いと暖かな空気が溢れている
まるで
今朝とは違う部屋のようだ
「のわ…」
料理の並んだテーブルとソファーで眠っている野分がいた
「バカだな…」
毛布をかけながら並んで座り、眠る顔を眺めた
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 20
でかいスニーカーがある
美味そうな匂いと暖かな空気が溢れている
まるで
今朝とは違う部屋のようだ
「のわ…」
料理の並んだテーブルとソファーで眠っている野分がいた
「バカだな…」
毛布をかけながら並んで座り、眠る顔を眺めた
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 20
カウントダウン 19
- 2016/11/21 (Mon)
- エゴ 140ss |
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「着いたぞ」
「ん」
のろのろと助手席から降りて見上げた部屋の窓は
「大丈夫か?」
「へーきだ」
「弘樹」
「なに?」
「誕生日おめでとう」
ふらつく背中に声がかかる
「おう」
振り向きもせずに手を振って
明かりの灯る部屋へと歩き出した
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 19
「ん」
のろのろと助手席から降りて見上げた部屋の窓は
「大丈夫か?」
「へーきだ」
「弘樹」
「なに?」
「誕生日おめでとう」
ふらつく背中に声がかかる
「おう」
振り向きもせずに手を振って
明かりの灯る部屋へと歩き出した
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 19
カウントダウン 18
- 2016/11/19 (Sat)
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仕事だから仕方ない
自分に言い聞かせる度、あの夜の姿が浮かぶ
笑う子の方が一緒にいて楽しいに決まっている
「上條ー、眉間にシワ寄ってるぞ」
「放っといて下さい」
「どーした?ケンカか?」
「違いますよ」
いないヤツとはケンカもできやしない
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 18
自分に言い聞かせる度、あの夜の姿が浮かぶ
笑う子の方が一緒にいて楽しいに決まっている
「上條ー、眉間にシワ寄ってるぞ」
「放っといて下さい」
「どーした?ケンカか?」
「違いますよ」
いないヤツとはケンカもできやしない
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 18
カウントダウン 17
- 2016/11/18 (Fri)
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「…教授、もう一軒行きましょう」
「急にどうした?」
「飲みたい気分なんです」
今のはなんだったんだろう
野分の腕に絡まるように歩いていた
「帰らなくて大丈夫か?」
「帰っても誰もいませんよ」
野分の隣で笑っていた顔を追い払うように笑った
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 17
「急にどうした?」
「飲みたい気分なんです」
今のはなんだったんだろう
野分の腕に絡まるように歩いていた
「帰らなくて大丈夫か?」
「帰っても誰もいませんよ」
野分の隣で笑っていた顔を追い払うように笑った
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 17
カウントダウン 16
- 2016/11/17 (Thu)
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「ただいまです」
久しぶりに聞いた声にようやく下がった熱が上がりそうになる
「どうした?」
「着替えを取りに」
いつもの笑顔が近づいてくる
その手に触れたい
けれど
風邪をうつすわけにはいかないだろ
俺は逃げるように自分の部屋に滑りこんだ
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 16
久しぶりに聞いた声にようやく下がった熱が上がりそうになる
「どうした?」
「着替えを取りに」
いつもの笑顔が近づいてくる
その手に触れたい
けれど
風邪をうつすわけにはいかないだろ
俺は逃げるように自分の部屋に滑りこんだ
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 16
カウントダウン 15
- 2016/11/15 (Tue)
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『ヒロさんは何歳になっても可愛いです』
甘ったるい言葉とともに乱された記憶まで引きずり出してしまい顔が熱くなる
だけど野分が家に帰ってきている気配はない
冷たい風が窓をうつ
大学でも咳込んでいる学生が増えていたな
あいつ、大丈夫なのか…
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 15
甘ったるい言葉とともに乱された記憶まで引きずり出してしまい顔が熱くなる
だけど野分が家に帰ってきている気配はない
冷たい風が窓をうつ
大学でも咳込んでいる学生が増えていたな
あいつ、大丈夫なのか…
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 15
カウントダウン 14
- 2016/11/15 (Tue)
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「22」にグルグルと赤い丸がつけられているカレンダー
毎年新しくするたびに、野分は嬉しそうに丸をつける。一緒に住んでからずっと。何年たってもそれは同じで
もう祝う歳じゃねぇだろって言ったら、あのバカはやけに嬉しそうな顔で抱きしめてきたっけ
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 14
毎年新しくするたびに、野分は嬉しそうに丸をつける。一緒に住んでからずっと。何年たってもそれは同じで
もう祝う歳じゃねぇだろって言ったら、あのバカはやけに嬉しそうな顔で抱きしめてきたっけ
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 14
カウントダウン 13
- 2016/11/14 (Mon)
- エゴ 140ss |
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どうしようどうしよう
先ずはケーキを買って
夕食は…何がいいかな
夕焼けの空の下、頭の中は幸せな色に染まっていく
睡眠不足で重くなっていたはずの手足がやけに軽い
思いがけなく手にした時間が零れてしまわないように手のひらをギュッと握りしめた
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 13
先ずはケーキを買って
夕食は…何がいいかな
夕焼けの空の下、頭の中は幸せな色に染まっていく
睡眠不足で重くなっていたはずの手足がやけに軽い
思いがけなく手にした時間が零れてしまわないように手のひらをギュッと握りしめた
#1日1のわヒロ
#カウントダウン 13
プロフィール
HN:
さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中