frown
当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。
教えて先生
忍君が上條先生に相談しにいきますが、、。
*純ロマと、セカコイの登場人物を知り合いにした捏造設定になってます。
*私の個人的な希望の友人関係です。
2014.8.3 pixiv投稿
「えっと、宮城教授なら今日はもういませんが、、。」
「んなことは、知ってんだよ!俺はお前に用があるんだって!」
やってきたのは、上司である宮城教授の、多分、恋人。
ちゃんと見たことがなかったけど、近くで見ると、綺麗な顔をしている。
そして、学部長の息子。
教授、、大丈夫なんですか、、、。
そんなことを考えていたら
「聞いてんのかよっ!」
「俺に、何の用ですか?」
「いいから、もう仕事は終わったのかよ。終わってんなら、ちょっと、、相談に、、のれ。」
「相談?」
そう言った彼の相談とは、恋人との、まあ、いうなれば夜について。
なんで、俺がそんなことを聞かれないとならない。
「俺、宮城しか、、知らないから、、よく、わかんねーことがあるんだよ!」
確かに、これは可愛いだろうな。あの宮城教授が惚れるのもわかる。
「えっと〜、なぜ俺に?」
「宮城が、あんたのことを、ホモって言ってたから。」
教授、、、、、。
「いやぁ、俺なんかより、もっと歳の近い人に聞いてみたほうが、いいんじゃないのかな?」
俺は自分のことを、よりによって上司の恋人に話すつもりはなかったから、そう逃げた。
「じゃあ、誰か紹介しろよ!」
と、いうことで
「高橋、悪い!頼むよ。」
「なんですかそれ!」
今、俺の前にいるのは、秋彦の同居人の高橋。
「相談できるような友達がいた方がお前もいいんじゃないのか?」
と、俺にしては上手いことを言うと、高橋は顔を真っ赤にして俯いた。
「歳も近いし、まあ、最初は友達からってことで、な?頼んだぞ。」
まるで、仲人のような台詞を言って俺は高橋に、忍君を紹介した。
はあ〜。
盛大に溜息をついて、ビールを飲んだ。
今日の出来事が、あまりにも精神的なダメージが大きくて、久しぶりにバーで飲んでいた。
こういうところで飲んでんのが野分にバレると面倒だな。
と一瞬思ったけど、馴染みの店で飲みたい気持ちに逆らえなかった。
「あれ?何、久しぶりじゃん。」
隣に座りながら声をかけてきたのは
「ああ、翔太か。」
「なんだよそれ。弘樹もう来ないって思ってたよ。」
「今日は飲みに来ただけだ。」
「ふーん。」
「そういうお前こそ、揉め事だらけのクセに。なにしに来たんだよ。」
「弘樹が来たって言うから。」
「そっか、ちょうどいいや。聞いてくれ。」
それから今日あったことを話すと、翔太は涙を流して笑った。
「なにソレ!弘樹に何を聞こうっての。バカじゃないの。」
「お前、笑いすぎだって。」
そうはいうものの、俺も思っていた。
俺と翔太は男しか好きにならない。
だから、恋人ができるまでの間は、こういう店で飲むことが多かった。
特に翔太は人気があったから、まだたまにつきまとわれたりするらしい。
今は恋人ができて、俺たちは二人とも来なくなったから、会うこともなくなっただけで。
俺たちとは違う。
忍君と高橋は、好きになったやつがたまたま男だったのだろう。
この差は大きい。
そして、たった一人の男だけに、愛されて、愛する幸せは、そうそうあるもんじゃない。
俺たちは、よく知っている。
「あー、面白かった。久しぶりに泣くほど笑ったよ。」
涙目の翔太が立ち上がる。
「いや、聞いてくれてありがとな。俺も帰るわ。」
俺も立ち上がり、二人で店を出た。
後ろの席の溜息は聞こえないふりをした。
「翔太。俺はもう来ないと思うから。お前に会えてよかった。」
「俺もだよ。今日は楽しかった。」
俺たちとは違うけれど、忍君や高橋を羨ましいとは思わない。
俺にもいる。たった一人だけの俺だけの恋人。
- << 上條教授の夏休み
- | HOME |
- 「ヒロさん」 >>
この記事へのコメント