frown
当ブログ、「frown 」は二次創作テキストブログです。 純情エゴイストが好きすぎて、その想いをひたすら吐き出しております。 女性向け、同人・BL要素が含まれておりますので、閲覧の際には何卒ご注意ください。 原作者、版権元、など公式のものとは一切関係ありません。 ブログ内の文章の無断転載・引用はお断りします。
【草間野分×上條弘樹】
- 2018/12/13 (Thu)
- 140文字企画物 |
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「懐かしいな」
嬉しそうに食べる顔が輝いている
「お前は食わねーの?」
「後からゆっくり食べようと思って」
「ふーん」
甘そうな色に変わっていく唇をじっと見つめる
「…帰るぞ」
「え?でも」
「寒ぃんだよ」
「はい!」
りんご飴を手に歩き出した
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
嬉しそうに食べる顔が輝いている
「お前は食わねーの?」
「後からゆっくり食べようと思って」
「ふーん」
甘そうな色に変わっていく唇をじっと見つめる
「…帰るぞ」
「え?でも」
「寒ぃんだよ」
「はい!」
りんご飴を手に歩き出した
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
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【マフラー】
- 2018/12/03 (Mon)
- 140文字企画物 |
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肌寒さに目を覚ます
「野分…?」
誰もいないアパートの部屋
本の山の上に忘れられたマフラーだけが見えた
「バカだな」
今日はこんなに冷えるのに
手を伸ばしてマフラーを引き寄せる
「バカは俺か」
次に会える日を待てずに野分の温もりにそっと顔を埋めた
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
「野分…?」
誰もいないアパートの部屋
本の山の上に忘れられたマフラーだけが見えた
「バカだな」
今日はこんなに冷えるのに
手を伸ばしてマフラーを引き寄せる
「バカは俺か」
次に会える日を待てずに野分の温もりにそっと顔を埋めた
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
いい風呂の日
- 2018/11/27 (Tue)
- エゴ 140ss |
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「ヒロさんが好きだって言ったから」
「1人で入る風呂はな」
「俺のことは好きじゃないんですか?」
「狭いんだよ!」
お湯がざぶりと流れていく
「暴れないで下さい」
「誰のせいだよ」
ぴたりとくっついた背中から伝わる熱が身体も心も温めていく
「いい湯ですね」
「うるせぇアホ」
#いい風呂の日
「1人で入る風呂はな」
「俺のことは好きじゃないんですか?」
「狭いんだよ!」
お湯がざぶりと流れていく
「暴れないで下さい」
「誰のせいだよ」
ぴたりとくっついた背中から伝わる熱が身体も心も温めていく
「いい湯ですね」
「うるせぇアホ」
#いい風呂の日
【いい夫婦の日】
- 2018/11/26 (Mon)
- 140文字企画物 |
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「いいか野分、勘違いするなよ」
「はい!」
「お前が誕生日にくれた物だから今日つけてきただけで」
「はい!」
「今日はいい夫婦の日だから、とか絶対にそういう意味じゃねーから」
「はい!」
「だから!こういうところで手を繋ぐんじゃねぇッ」
「はい」
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
「はい!」
「お前が誕生日にくれた物だから今日つけてきただけで」
「はい!」
「今日はいい夫婦の日だから、とか絶対にそういう意味じゃねーから」
「はい!」
「だから!こういうところで手を繋ぐんじゃねぇッ」
「はい」
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
【上條弘樹】
- 2018/11/25 (Sun)
- 140文字企画物 |
- CM(0) |
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「すーぐ手が出るし」
「可愛いです」
「なーんかいっつも怒ってるし」
「可愛いです」
「あ、噂をすれば。ヒロさん来たぞ」
「先輩、ヒロさんのことをヒロさんって呼ばないで下さい」
「別にいいっすよねえヒロさん」
「ダメですよねヒロさん」
「…帰る」
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
「可愛いです」
「なーんかいっつも怒ってるし」
「可愛いです」
「あ、噂をすれば。ヒロさん来たぞ」
「先輩、ヒロさんのことをヒロさんって呼ばないで下さい」
「別にいいっすよねえヒロさん」
「ダメですよねヒロさん」
「…帰る」
#セカロマ深夜の真剣文字書き60分一本勝負
「みんながヒロさんを愛してる同盟」さんの企画
- 2018/11/25 (Sun)
- 140文字企画物 |
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揃いのパジャマにマグカップ
そして指輪
二人が一緒に過ごすためにと贈った物が年々増えていく
物欲なんてないと思っていたけれどヒロさんに関して俺は貪欲だ
ただ買えないものもあるわけで
「一緒に過ごす時間が欲しいです」
この願いを叶えてくれる神さまがいるのなら、と祈るように呟いた
#エゴ1h
そして指輪
二人が一緒に過ごすためにと贈った物が年々増えていく
物欲なんてないと思っていたけれどヒロさんに関して俺は貪欲だ
ただ買えないものもあるわけで
「一緒に過ごす時間が欲しいです」
この願いを叶えてくれる神さまがいるのなら、と祈るように呟いた
#エゴ1h
今日の間は楽しくあるべし⑤
- 2018/11/22 (Thu)
- エゴss |
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ヒロさんお誕生日おめでとう 〜深夜〜
「ヒロさん、先にお風呂に入っててください」
そう言われて、いい湯加減に出来上がっている風呂を味わった。
湯気の中で大きく深呼吸をする。
いつもと同じマンションなのに、この満ち足りた気持ちはなんなのだろう。
(飯、すげー美味かったな)
どんなに時間がない時でも、材料が覚束ない時でも、野分の作る飯は美味い。けれど、今夜は凝った料理ばかりだった。料理のことはよく知らないけど準備にも時間がかかってんじゃないだろうか。せっかくの休みなのだからゆっくりしろと言っておいたけれど、ちゃんと休めたのか心配になってくる。
のんびりとケーキまで食べてしまったせいで、すっかり遅くなってしまっている。
(明日は仕事だろうし、早く寝かせてやんねーとな)
オモチャのアヒルを湯船に沈めながらそんなことを思っていたところにガラッと浴室のドアが開けられてタオルを巻いた野分が現れた。
「なに?」
「背中を流そうかと思って」
「一人で洗えるからいいって」
「遠慮しなくていいですよ」
「遠慮じゃねー」
アヒルの口からピュッとお湯を飛ばす。
「今日は特別な日なので特別サービスさせて下さい」
「誕生日だからってサービスしすぎだっての」
「でも」
「お前が一日いるだけで十分特別サービスだろ」
「えっ」
「俺はもう上がるから、お前も入れよ」
湯船から勢いよく上がった弘樹を野分がぎゅっと抱きしめた。
「……なに?」
「すみません」
「何で謝るんだよ」
「もっともっと大切にします」
「アホか。これ以上大切にされたら溺れるわ」
「だったら溺れてください」
言葉を送りこむように唇が重ねられる。
熱い舌を受けながら、とっくに溺れていることがバレてなければいいと思った。
今日の間は楽しくあるべし④
- 2018/11/22 (Thu)
- エゴss |
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ヒロさん、お誕生日おめでとう 〜夜〜
今日最後の講義を終えて教室を出る。
連休前ということもあっていつもより楽しげに散っていく学生の中から呼びかける声が聞こえて立ち止まった。
「上條先生ー」
学生が三人、固まりになって近づいてくる。
「……なんだ?」
講義の後で質問してくるような熱心な学生は歓迎だが、こうして何人かで来るような場合は要注意だ。
「今日誕生日ですよね」
「なんで知ってるんだ?」
「おめでとうございまーす」
質問に対する答えになってない返事に眉をひそめつつ、なぜかは分からないが祝ってくれる気持ちは受け取ることにした。
「ありがとう」
「で、何歳になったんですか?」
好奇心丸出しの視線を頭のてっぺんから足元まで浴びせられてため息をつく。
「何歳でもいいだろ」
「教えて下さいよー」
大学では『鬼の上條』と呼ばれて久しいが、最近の学生は物怖じしないのが増えた。人懐っこいというか、馴れ馴れしいというか。これも時代の流れなんだろうか。
(俺も歳を取るはずだ)
まとわりついてくる学生から逃げるように研究室に入った弘樹がホッとする間もなく今度は宮城教授が抱きついてきた。
「なんなんですか……」
「誕生日おめでとーマイスイートハニー」
「誰がハニーですか!!」
ベタベタとくっついてくる宮城をえいやっとばかりに引き剥がして睨みつける。
「冷たいなー。俺とお前の仲じゃないか」
「一般的に上司と部下の関係をハニーとは言いません」
「ケチケチすんなって」
「勘弁してくださいよ。その悪ふざけのせいであの子に睨まれるのは俺なんですよ」
「あ、そういえば」
「話をそらさないで下さい」
宮城は、暗くなってきた構内を窓から覗きこんだ。
「正門の前にいたぞ」
「誰がですか」
「例の背の高いカ・レ・シ」
「なっ、えっ?!ええ?」
「今日は冷えるから早く行ってやれよー」
「でも、まだ仕事が少し残って」
「いいって、いいって」
「ありがとうございます」
コートと鞄を手にドアへ向かった弘樹が振り返る。
「じゃあ、残りの資料の印刷はご自分でお願いしますね」
「えっ?待って、それって俺の頼んだ」
「お先に失礼します」
上條〜、と叫ぶ悲痛な声をドアで塞ぐ。
はやる気持ちのままに正門に着いた弘樹が見たのはコートを着て佇む野分だった。
「野分」
呼びかけた声に微笑んだ野分の周りが、ぱあっと明るくなったように見えた。
「お疲れ様です」
「いつから待ってたんだ」
「まだ来たばかりですよ」
「寒かっただろ」
「ヒロさんのコートを着てきたんであったかかったです」
着ているコートを撫でる野分の手にドキリとする。
誕生日にコートをプレゼントしてからというもの、野分は毎年寒くなってくるのを待ち遠しく思っているらしい。
(それにしてもよく似合う)
自分が見立てたコートだが、店で見たときより、野分が着ている方が何倍も良く見える。
(コイツは何着ても似合うからな)
さっきからチラチラと野分を見ている学生の視線が痛いくらいだ。
「お前、もしかして本当に迎えに来たのか」
「はい」
忠犬よろしくニコニコ笑う野分につられて笑いながら並んで歩き出した。
今日最後の講義を終えて教室を出る。
連休前ということもあっていつもより楽しげに散っていく学生の中から呼びかける声が聞こえて立ち止まった。
「上條先生ー」
学生が三人、固まりになって近づいてくる。
「……なんだ?」
講義の後で質問してくるような熱心な学生は歓迎だが、こうして何人かで来るような場合は要注意だ。
「今日誕生日ですよね」
「なんで知ってるんだ?」
「おめでとうございまーす」
質問に対する答えになってない返事に眉をひそめつつ、なぜかは分からないが祝ってくれる気持ちは受け取ることにした。
「ありがとう」
「で、何歳になったんですか?」
好奇心丸出しの視線を頭のてっぺんから足元まで浴びせられてため息をつく。
「何歳でもいいだろ」
「教えて下さいよー」
大学では『鬼の上條』と呼ばれて久しいが、最近の学生は物怖じしないのが増えた。人懐っこいというか、馴れ馴れしいというか。これも時代の流れなんだろうか。
(俺も歳を取るはずだ)
まとわりついてくる学生から逃げるように研究室に入った弘樹がホッとする間もなく今度は宮城教授が抱きついてきた。
「なんなんですか……」
「誕生日おめでとーマイスイートハニー」
「誰がハニーですか!!」
ベタベタとくっついてくる宮城をえいやっとばかりに引き剥がして睨みつける。
「冷たいなー。俺とお前の仲じゃないか」
「一般的に上司と部下の関係をハニーとは言いません」
「ケチケチすんなって」
「勘弁してくださいよ。その悪ふざけのせいであの子に睨まれるのは俺なんですよ」
「あ、そういえば」
「話をそらさないで下さい」
宮城は、暗くなってきた構内を窓から覗きこんだ。
「正門の前にいたぞ」
「誰がですか」
「例の背の高いカ・レ・シ」
「なっ、えっ?!ええ?」
「今日は冷えるから早く行ってやれよー」
「でも、まだ仕事が少し残って」
「いいって、いいって」
「ありがとうございます」
コートと鞄を手にドアへ向かった弘樹が振り返る。
「じゃあ、残りの資料の印刷はご自分でお願いしますね」
「えっ?待って、それって俺の頼んだ」
「お先に失礼します」
上條〜、と叫ぶ悲痛な声をドアで塞ぐ。
はやる気持ちのままに正門に着いた弘樹が見たのはコートを着て佇む野分だった。
「野分」
呼びかけた声に微笑んだ野分の周りが、ぱあっと明るくなったように見えた。
「お疲れ様です」
「いつから待ってたんだ」
「まだ来たばかりですよ」
「寒かっただろ」
「ヒロさんのコートを着てきたんであったかかったです」
着ているコートを撫でる野分の手にドキリとする。
誕生日にコートをプレゼントしてからというもの、野分は毎年寒くなってくるのを待ち遠しく思っているらしい。
(それにしてもよく似合う)
自分が見立てたコートだが、店で見たときより、野分が着ている方が何倍も良く見える。
(コイツは何着ても似合うからな)
さっきからチラチラと野分を見ている学生の視線が痛いくらいだ。
「お前、もしかして本当に迎えに来たのか」
「はい」
忠犬よろしくニコニコ笑う野分につられて笑いながら並んで歩き出した。
今日の間は楽しくあるべし ③
- 2018/11/22 (Thu)
- エゴss |
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ヒロさんお誕生日おめでとう 〜昼〜
「戻りました」
「お疲れ」
いつもより長くなった昼食を終えて戻った弘樹を椅子に乗った宮城が出迎えた。
「食った気がしなかっただろ」
「美味しかったですよ」
学部長お気に入りの店というだけあって、出された料理は美味かったし、落ち着いた雰囲気も悪くなかった。
「で、何の話だった?」
高槻学部長が自分を昼食に誘ってきた理由を宮城教授は朝から気にしていた。
それは上司として気にかけてくれているのもあるだろうが、宮城が今つきあっている相手が学部長の息子というのも関係しているかもしれない。
(よく考えたらこの人も大変だな)
いつも飄々としているように見えて、意外と悩みは深いのかもしれない、と改めてくるくると子どものように椅子を回している宮城を見下ろす。
「上條?」
「あー、特に何も」
「何も?」
「はい」
「ほんとに?」
「本当ですよ。何歳になったか、とか父はどんな仕事をしているのか、みたいな世間話はしましたけど」
「やっぱりなー。気をつけろよ上條」
「何にですか」
「来るぞ来るぞー」
「だから何がですか」
「何って、見合い話」
「……は?」
「ほら後藤先生も先月結婚したし、文学部内で独身なのはお前だけだろ」
そう言われてみればそうだが、そもそも上條は学部内では一番歳が若いのだからしかたがない。
「なんで俺みたいなのにそんな話が来るんですか。教授だって独身じゃないですか」
「俺はほら、でっかいバツが一個ついてっから」
学部長の娘さんと結婚したものの上手くいかずに別れた宮城には流石の学部長も見合いは持って来づらいのだろうか。
「そういうもんですか」
「そういうもんだ」
自分に火の粉が飛んでこないのをいいことに宮城はどこか楽しそうだ。
「もし来たとしても断っておいて下さいね」
「上條にはちゃあんとラッブラブな恋人がいまーす、ってか?」
「教授……」
「冗談だって」
宮城の笑い声と煙草の煙を手で払いながら弘樹は自分の机についた。
「戻りました」
「お疲れ」
いつもより長くなった昼食を終えて戻った弘樹を椅子に乗った宮城が出迎えた。
「食った気がしなかっただろ」
「美味しかったですよ」
学部長お気に入りの店というだけあって、出された料理は美味かったし、落ち着いた雰囲気も悪くなかった。
「で、何の話だった?」
高槻学部長が自分を昼食に誘ってきた理由を宮城教授は朝から気にしていた。
それは上司として気にかけてくれているのもあるだろうが、宮城が今つきあっている相手が学部長の息子というのも関係しているかもしれない。
(よく考えたらこの人も大変だな)
いつも飄々としているように見えて、意外と悩みは深いのかもしれない、と改めてくるくると子どものように椅子を回している宮城を見下ろす。
「上條?」
「あー、特に何も」
「何も?」
「はい」
「ほんとに?」
「本当ですよ。何歳になったか、とか父はどんな仕事をしているのか、みたいな世間話はしましたけど」
「やっぱりなー。気をつけろよ上條」
「何にですか」
「来るぞ来るぞー」
「だから何がですか」
「何って、見合い話」
「……は?」
「ほら後藤先生も先月結婚したし、文学部内で独身なのはお前だけだろ」
そう言われてみればそうだが、そもそも上條は学部内では一番歳が若いのだからしかたがない。
「なんで俺みたいなのにそんな話が来るんですか。教授だって独身じゃないですか」
「俺はほら、でっかいバツが一個ついてっから」
学部長の娘さんと結婚したものの上手くいかずに別れた宮城には流石の学部長も見合いは持って来づらいのだろうか。
「そういうもんですか」
「そういうもんだ」
自分に火の粉が飛んでこないのをいいことに宮城はどこか楽しそうだ。
「もし来たとしても断っておいて下さいね」
「上條にはちゃあんとラッブラブな恋人がいまーす、ってか?」
「教授……」
「冗談だって」
宮城の笑い声と煙草の煙を手で払いながら弘樹は自分の机についた。
プロフィール
HN:
さるり
性別:
女性
自己紹介:
ヒロさん溺愛中